ママがずっと前から憧れていた上高地にようやく行くことができました。
10日ほど前にインターネットで上高地帝国ホテルと特急の指定席を予約しました。
9月は天候が変わりやすいのでリスクが大きかったのですが、上高地観光の端境期で空いているだろうと思い、善は急げという事でその気になった勢いで計画を進めました。
9月10日に一泊して11日に帰ってくる日程です。
当日、千葉6時38分始発のあずさ3号に乗りました。平日の始発とあって指定席はガラガラでした。
でも新宿を過ぎるとほぼ満席になりました。出張の人がかなりたくさんいるのですね。
しかし3時間半も座り続けているのは大変です。エコノミー症候群になってしまわないように時々ゴミ捨てに行ったりトイレに行ったりしました。
松本駅は結構大きな駅ですが、Suicaに対応したのは今年からのようですね。Suicaを使うためにいったん改札を通りました。そのついでに上高地線の券売機でかなり割引になる電車バス乗り継ぎ往復乗車券を購入しました。帰りの切符は7日間有効です。
その電車バス乗り継ぎ往復乗車券を使って再び改札を通り、上高地線のホームに行きました。
上高地線はローカル線で無人駅が多く、ワンマン運転で車両も2両編成です。終点の新島々までは30分ほどで着きます。
新島々のバスターミナルは駅のすぐ前で、上高地行きのバスは低公害車でした。
ここから曲がりくねってトンネルの多い山道を1時間と少しかけて上高地に向かいます。
本当は大正池で降りて歩き始めた方が効率よくコースを歩けるのですが、天気が良さそうな今日のうちに河童橋方面を回っておこうということで帝国ホテル前で下車しました。
12時38分になっていたので昼食をとらなければなりません。せっかく帝国ホテル前で降りたので贅沢ですがここで昼食にすることにしました。
洋食はアルペンローゼ、和食はあずみ庵で、夕食が洋食の予定だったので和食のあずみ庵に入りました。
私は信州に来たのでざるそばを、そばが苦手なママは親子丼を注文しました。
いずれもとても美味しかったです。
いよいよ上高地散策の開始です。多少雲は多いものの天気は上々。賭に勝ちました。
帝国ホテルの裏手から森の中を通って梓川に出ます。
梓川に突き当たると突然眺望が開けます。息をのむような景観が眼前に広がっていました。
穂高連峰がよく見えました。梓川が透明できれいな流れであることにも驚きました。
梓川沿いに河童橋を目指しました。
途中明日のバスの整理券をもらうために上高地バスターミナルに寄りました。これがないと混んだ時には乗れない場合もあるそうです。既に31番と32番でした。
再び散策に戻るとすぐに河童橋が見えてきました。
河童橋の周辺は上高地観光の中心のようで人がたくさんいました。バスターミナルが近いので日帰りの観光客も多いのでしょう。道も広く歩きやすいので軽装の人もいます。そして驚いたのは80歳前後のお年寄りも何人も見かけたことです。河童橋周辺の散策に限定するのであればありですね。
河童橋の周辺には非常に人に慣れたカモやキジバトがヨチヨチ歩いたり川に浮かんだりしていました。
この先にはキャンプ場があって本格的な登山をする人たちのベースキャンプになっているようです。重装備の人と軽装の人が行き交う河童橋周辺は独特な雰囲気でした。
河童橋の対岸に渡り、梓川沿いに今日の宿泊地である上高地帝国ホテルに向かいました。
途中思いも寄らない絶景を見ることができるスポットがあったので記念撮影。
穂高連峰と反対側に位置する六百山と霞沢岳の勇姿が見事でした。
その後世界に上高地のすばらしさを広めたウエストン牧師の碑を経て、霞沢橋と田代橋を渡って帝国ホテルに到着しました。途中上高地ではそこかしこにあるきれいなトイレに寄りました。こんな山の中にこんなきれいなトイレがそこかしこに完備されているのには驚きました。
帝国ホテルに到着して記念写真を撮ろうとしていたら、すぐにホテルの従業員が駆けつけて撮ってくれました。さすが帝国ホテルで、従業員の質は高いです。
チェックインを済ませて案内された部屋は3階のウッディーでコンパクトな非常に気持ちの良い空間でした。これは良い!用意されているもの全てが良質。LAN端子も備えられているのでインターネット接続も楽ちんでした。
夕食は6時半からアルペンローゼで自由メニュー。
サラダ、コンソメスープ、パン、牛フィレステーキ、ビーフシチューのヌードル添え、フルーツアラカルト等を注文しました。
料理はもちろん美味しかったのですが、意外にもコーヒーが珍しい味でとても美味しかったのが印象に残りました。豆の種類を聞くのを忘れてしまったのが悔やまれます。
非常に寝心地の良いベッドと枕でぐっすり眠れて疲れも取れ、6時半頃起きました。
8時に朝食。これはあずみ庵の和食です。
色々な良質な具材が丁寧に調理され、それぞれがとても美味しくて完食です。
チェックアウトは10時過ぎ。
今日は田代湿原から大正池方面を巡り、上高地バスターミナルまで戻って昼食をとってバスに乗る予定です。
如何にも湿原らしく湿っていてキノコが生えていたりします。しかし何処でも水は非常にきれいで澄んでいますね。山で濾過された水が湧き出るからなのでしょうね。
梓川沿いに行くと開けたところでは雄大な焼岳が見えます。時々硫黄の臭いも漂ってきて、焼岳が活火山であることを実感します。
本日の折り返し地点、田代池です。ここの水も限りなく透明です。
帰りは梓川から離れて湿原の中を歩きました。所々に尾瀬などにあるような木道があります。この途中でハプニングです。我々の前を歩いていた外国人の若いカップルが立ち止まってなにやら困惑しているようなのです。追いついて様子を見ると、なんと、遊歩道にまだ子供と思われる二匹のアナグマが、全く人を恐れることもなく戯れたり餌を探したりしていたのです。
外国人カップルはスペインのバルセロナから来たと言っていました。日本が大好きだとも。「Little Bear」と言っていましたが、アナグマの英語を知らなかったので日本名しか伝えられませんでした。しかし上高地には外国の人が多いですね。台湾、韓国、中国からの人が一番多いのでしょうか?国際的な観光地ですね。
アナグマたちはいつまでも立ち去ろうとしないので、彼らを驚かさないようにゆっくりと静かに脇を通り過ぎました。それから9月3日に子熊2頭の目撃情報があったそうです。人通りがなかったり、天気が悪い時や早朝夕方には熊に注意が必要です。私たちも人通りがなくなった時には念のためにベアベルを鳴らしながら歩きました。
こうして楽しい上高地の散策も終わり、午後1時頃上高地バスターミナルに行って昼食をとり、午後2時40分発のバスで上高地を後にしました。整理券番号は31番32番でしたが、実際は来ない人が半数ほどいて、バスは余裕で乗れました。
しかしバスが走り出してからまたまたハプニング。
大正池を過ぎた頃、バスが走る道路際にニホンザルの群れが出現したのです。ママが窓際にいたので急いでカメラを渡して撮ってもらいましたが写真はご覧のようにボケボケ。まあ仕方ないですね。でもさすがに国立公園だけあって自然がかなり良く保たれているのには安心しました。
1泊の短い旅でしたが、ゆったりと自然を堪能できて大満足です。
毎年来てみたいところですね。