Mac mini 2018

9月のiPhoneの新製品発表には全く興味がなかったのですが、10月の新製品発表には非常に関心を持っていました。それは4年あまり全面的なアップグレードをされていなかったMac miniにいよいよ新製品が登場するという噂があったからです。

コンピューター関連では、1980年にPC8001を購入して以来38年間余り、Microsoftの世界を中心に過ごしてきました。しかし最近はその無機的なコンセプトに嫌気がさし、改めてAppleの洗練された世界に魅了されたのです。そのきっかけはiMacの購入でした。
さらに最近、メインで使っていたWindows PCが、長年様々な故障を修理しながら使っていたのですが、とうとうマザーボードの故障で再起不能となり、これがWindows PCからの決別の決定的なきっかけになりました。
そのタイミングでの先日の新Mac miniの発表だったわけです。

当然即座に購入を決断、販売が開始になった当日にApple Storeで注文しました。
狙い目は 3.0GHz 6コアIntel Core i5 SSD 256GB の製品です。しかし標準ではメモリーが8GBと少々少ない。ここは最低でも16GBは欲しいところです。
今回のMac miniはiMacのようにメモリーが交換できるようでしたが、メモリースロットが2つしかないためにメモリーを増設しようと思ったら購入時に装着されているメモリーを取り外さなければならず無駄になります。
これではあまりにもコストパフォーマンスが悪すぎると思い、ちょっと高いなぁと思いながらも8GBから16GBに変更することにしました。

仕様変更をすると標準品よりも納期が余分にかかるようで11月11日が納入予定日になりました。深センから発送され、実際に納品されたのは2日早い11月9日でした。

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内容物はシンプルです。付属品は電源ケーブルだけ。

しかしインターフェイスは違います。

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Thunderbolt3ポートが4つもあるのです。その他、LAN、HDMI、USB3が2つ、と申し分ない充実ぶりです。これだけあれば当分困らないでしょう。

さていよいよMac miniの起動です。
実はここで楽しみにしていたことがありました。それは気が急いてだいぶ前に購入していたSonnet製のeGPU、eGFX Breakaway Box 550を使うことでした。

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このeGPU BOXには最大でRadeon RX Vega 56まで搭載できます。そのために補助電源端子が2系統装備されています。当初は写真のようにRX 580を装着していましたが、今はVega 56を取り付けてあります。

eGPU付属のThunderbolt3ケーブルでMac miniとeGPUを接続し、eGPUに内蔵したVega 56のDisplay Portを介してLGの31インチ4Kディスプレイ、31MU97だけにつなぎました。ディスプレイはこれだけです。したがってMac miniがeGPUを認識できなければディスプレイには何も表示されないはずです。

ドキドキしながら起動するとセットアップ画面が表示されました。どうやらeGPUを最初から認識してくれるようです。まずはキーボードとマウスの認識から始まります。ここでちょっと引っかかりました。キーボードはUSB接続のApple純正品を接続していて問題はなかったのですが、マウスはロジクールのBluetoothマウスでした。これを認識してくれないのです。仕方ないので使いづらいMagic Mouse 2を使ったところ認識され接続できました。

しかし不思議なのはこういう現象は初期設定の時だけなのです。全ての設定が終わって使い出すと何の問題もなくロジクールのマウスも認識されるのです。何ででしょう?
気分良くeGPU接続のモニターだけで環境を設定してこれで一段落となったところでシャットダウンしました。

ところがしばらくしてから起動してみるとモニターに何も表示されません。どうやら今度はeGPUが認識されていないようなのです。仕方ないので一旦電源スイッチの長押しでシャットダウンさせた後、Mac miniのHDMIポートに小型のモニターを接続して立ち上げました。これであれば安定してログイン画面がHDMIポートのディスプレイに表示されます。
ただしその時にはロジクールのマウスは認識されずApple純正のマウスしか認識されないようです。それにディスプレイの環境設定は初期化され、モニターの解像度や配置は再設定しなければなりません。かなり面倒ですね。スリープからの復帰であれば問題ないので、再起動やシャットダウンはOSのアップデートや非常時に限定した方が良さそうです。

なお設定が終わった状態では以下のようにきちんとeGPUが認識され働いているようです。私にはあまり必要性がないのでベンチマークなどは取っていません。

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なんとか全体が把握できたのでこれから活用するための整備を少しずつ進めていきたいと思っています。強力なGPUが利用できるようになったのでゲームにでも手を出してみようかなと余計なことも考えています。

追記
ベンチマークは取らないと言っていましたが、興味本位で取ってみました。
使ったアプリは CINEBENCH R15.038 です。
所有しているiMacとも比べてみました。

iMac
OpenGL 93.56 fps
CPU 550 cb

Mac mini
OpenGL(eGPU) 111.67 fps
OpenGL(Original) 44.03 fps
CPU 924 cb

こうして見るとiMacはグラフィック性能がかなり良いのですね。その一方でMac miniはeGPUを使わないとグラフィック性能はかなり厳しいです。Vega 56のeGPUで2.5倍ほどに改善されますが、予想したほどの改善ではありません。
CPUではさすがに6コアになったMac miniがかなり良い値を出しています。
でもこの結果からiMacのバランスの良さが改めて見えてきました。