最近のジャーナリズム

民主主義の限界を感じていた昨年、劇的な政権交代が実現して大いに元気づけられたのも束の間、最近では、熱しやすく冷めやすい大衆心理を反映して早くも民主党政権降ろしが始まってしまいました。

自民党の不毛とも言える執拗な政治資金疑惑追及には唯々呆れるばかり。国会中継を見ていてうんざりしてしまいました。スキャンダル好きな大衆に迎合した最近のジャーナリズムが悪のりをしてこれまた執拗に不毛な報道を続けています。またいつものようにこれに影響された大衆が、新政権が進めようとしている改革の結果を見ようともせず、単純な自民党のネガティブキャンペーンに煽られて改革を挫折させようとしている姿には本当に落胆してしまいます。こんなに荒廃してしまった世の中を立て直すのですから時間がかかるのは当たり前なのに、わずか数ヶ月しかたたないのにだめだと決めつけてしまうなんておかしいですよ。

そもそも政治資金疑惑は自民党にこそ根深く存在するもの。他人を批判する前に自分の方こそ反省すべきでしょう。こんな世の中にした責任は小泉政権を代表とする旧自民党政権なのにその反省があまりにも少なく、ただ権力を奪回しようとすることだけに血眼になっている姿はあまりにも醜いと言わざるをえません。今やるべきことはそんなことではないはずです。世の中は危機的状況になっているのですよ。政治の目的は権力を握ることではなく国民の幸せを実現することにあるはずです。

政治献金などというものは本来全面的に禁止するのが筋でしょう。それを長年禁止せずに存続させたのは自民党政権なのです。献金はその背後に必ず見返りを要求しているものです。特に企業からの献金は。不正につながらないはずがないではありませんか。

ジャーナリズムもしっかりして下さい。
あらゆるジャーナリズムが週刊誌化してしまったような印象を受けます。企業として存続しなくてはならないと言うことも分かりますが、もう少し誇りを持って欲しいと思います。本当は大衆がもう少しレベルアップしないことには始まらないのですけれど。民主主義のジレンマでしょうか。またまた昨年までの気分に戻ってしまいそうです。