ジュンの想い出(1)

ジュンとの10年あまりの生活では、たくさんの楽しい想い出があるのは当然です。
特に特別なことをしたわけではありませんが、ただジュンと一緒にいるだけでとても幸せな気持ちになるのです。
しかし3歳頃までは大変でした。
ジュンは1997年10月18日生まれの黒毛のラブラドールの男の子です。彼が我が家にやって来たのはその年の11月29日、体重はわずか3.8Kgの小さな小さな黒い毛玉のようでした。長女の腕に抱かれていた彼を初めて見た時の感動は忘れられません。

我が家に来たばかりのジュン1997年12月2日09

盲導犬に代表されるような賢くて大人しい犬、それが私たちのラブラドールに対して持っていたイメージでした。
ところがこのイメージは間もなくあっけなく崩れ去ることになります。

小さな体のどこにそれだけのパワーが隠されているのか、駆け回り、囓りまくり、破壊の限りを尽くすその姿は、小さな黒い悪魔ともいうべき存在でした。

カミカミ大好き 破壊魔

一時は生まれて初めて重度の円形脱毛症になるほどストレスを感じたほどでした。
非常に興奮しやすい性格で、他の犬を見ると闘争心を剥き出しにすることもしばしばでした。従って、33Kg前後の立派な体格の成犬になると散歩をさせるのに苦労しました。他の犬を見かけると猛然と引っ張り出すので、妻ではとても抑えきれません。私でも腕の筋肉が痛むほどで、なるべく犬と出会わないコースや時間帯を選んで散歩をしたほどでした。

そんなジュンにも仲良しのお友達がいるのは救いでした。

ジュンとチロトロンとジュン

そのお友達とのお付き合いと地道な訓練、そして何より歳をとって成熟することによって徐々に落ち着いていきました。