台風15号による停電 太陽光発電で救われた


9月9日の未明、直撃された感じです。
小型の台風の特徴で、深夜から急に雨風が強まり、雨戸に叩きつける雨音や風の音で安眠どころではありませんでした。ケンタもケージから出て部屋をウロウロ。ベッドに来て鼻先で私の足をツンツンしたりしていました。
そして強風のピークと思われる瞬間に突然停電。午前3時52分ごろだったでしょうか。書斎でUPSのビープ音が鳴り響きました。
手元に常に備えている懐中電灯でひとまず家の中を点検、LEDランタンを寝室に持ち込んでそれで夜明けまで過ごしました。この停電は長引くだろうなという予感がしました。

門付近の監視カメラ映像です。門灯が消える瞬間に停電になりました。その時刻は午前3時52分28秒。
巨木が根こそぎ倒れるほどの強風でした。

結局停電は翌日の夕方6時ごろまで続くことになりました。

電気に依存したライフスタイルが普及した現代は、いざその電気がなくなるとなると大変なことになります。あらゆる社会活動に甚大な被害を与えます。
その中で個人の生活への影響は深刻です。生存に関わる場合もあるのです。特に停電の最中はこの季節には異常と思われるほどの酷暑でした。
33度以上の高温の中、エアコンなしの生活は熱中症発症のリスクと隣り合わせです。特に我が家のように犬と同居している家庭では非常事態なのです。

我が家では幸いなことに脱原発を意識した太陽光発電設備があります。これを自立運転させることによって日中は最大1500Wの電力供給が可能になります。
早速自立運転モードに切り替えて、予てから準備していた長短の電源延長ケーブルとテーブルタップを活用し、冷蔵庫、リビングのエアコンと扇風機、それからガス給湯器などにつなぎました。

冷蔵庫はあまり電力を必要としないので早朝6時台から夕方5時半ごろまで稼働させることができ、なんとか2日間は食品を捨てることなく利用することができました。
エアコンは流石にピーク制限はしているものの最大700W前後まで必要とされるので、8時ごろから4時半ごろまでが限界でした。それでも最も気温が高い時間帯に26度前後で快適に過ごせたのはとても幸せなことでした。

そしてママが一番気にかけていたのが温水のシャワーが使えないことでした。でもガス給湯器に給電することによって普段通り温水シャワーでシャンプーが思う存分できたので大喜びでした。

そのほかテレビをちょっと見てみたり、Wi-Fiを稼働させてインターネットを自由にサーフィンしたりと日中はそれほど不便を感じませんでした。モバイルバッテリーとUSB接続のLEDランプもいくつか持っていたので夜間の照明にも困りませんでした。新聞を読んだり、読書をしたりと日常生活とさほど変わりませんでした。

というわけで、太陽光発電に大いに助けられた2日間でした。

国が電力業界の意向に沿って再生可能エネルギーの普及に消極的なため、家庭への太陽光発電設備の普及は頭打ちになりつつあります。
本来であれば、災害時の備えやピーク電力削減のためにも再生可能エネルギーの普及に国が積極的に関わるべきなのになんとも後進国らしい情けない姿勢にがっかりします。
少なくとも公的施設には全て太陽光発電設備を義務付け、家庭用には買取も含めた助成措置を講じて太陽光発電の普及に尽力すべきです。無駄なところに巨額な税金を投入する余裕があるのなら、これらは簡単に実現できる話でしょう。先進国らしい国の姿勢が問われ続けています。