休日に遊びに来ていた息子家族と、フレンチレストランで食事をした時のことでした。最後に出てきたフレンチコーヒーを飲んだ息子が、私の顔を見ながら遠慮がちに「このコーヒーはうまいね!」と一言。要するに私の淹れたコーヒーは美味くないということ、、、
ムムム、、、
確かにクレマが表面を覆っていて通常のドリップコーヒーでは出せないエグ味のない深い味でした。
我が家では昔一時期、デロンギのエスプレッソマシーンでエスプレッソを飲んでいましたが、カフェポッドにしか対応していなかったため新鮮な挽きたての豆の香りと味を楽しむことができず、コーヒーの種類の自由度も少なく、しかも手入れも色々と面倒で使わなくなり、今日までもっぱらドリッブコーヒーだけで過ごしてきました。
しかし一度エスプレッソの深い味わいを経験してしまうと、ドリッブコーヒーの浅い味わいにはなかなか満足できないでいました。
そんな時、息子の一言が私を一押ししてくれたわけです。
昔のエスプレッソマシーンと比べて、最近の製品は非常に進化していて、カフェポッドを使わずにコーヒー豆をセットしておけば、連続して何杯でも自動で挽いて抽出してくれます。しかも抽出量や濃さも無段階で調整でき、様々なレシピに対応できるようになっています。まさにエスプレッソからレギュラーコーヒーまで、連続的にカバーしてくれるのです。
メインテナンスも非常に簡単になったことも導入の強力な後押しになりました。日々の手入れが面倒では長続きしませんからね。
そんなこんなで早速機種の選定です。
エスプレッソといえばデロンギ。
これには迷いはありません。長い実績の積み重ねは信頼できる確かな技術を育んでいるはず。日本の家電メーカーに無くなりつつある技術の深化を大切にする貴重な企業です。
でも機種がたくさんあってびっくり。
しかし私の選定にあたっての基本方針は決まっていて、なるべくメインテナンスが簡単なもの、ベーシックな機能がしっかりしていて余分な機能がついていないシンプルなもの、できるだけ自動化されていてボタン一つでコーヒーを入れられるもの、味を決める濃さや湯温などが変えられるもの、これらの条件になるべく近いものを探しました。
結果、去年発売になったばかりのESAM03110Bを選びました。
エントリー機ということですが、味を決める心臓部の抽出コンポーネントは上位機種で使われているものと全く同じであり、しかも豆を挽くところから抽出まで全て全自動でメインテナンスも非常に簡単と、希望通りの製品です。
それが4万円を切る値段で、しかも8000円弱相当のポイントがついて購入できました。
在庫がなくて5日ほど待ちましたが前触れもなく届きました。
だいたいサイズ感は掴んでいましたが巨大な箱が届きました。重量もそこそこあったので箱から出すのにちょっと格闘。
前面のトレイを取り付けてキッチンに配置してみました。

意外とすっきりと収まりました。
奥行きはギリギリですが、幅はコンパクトです。
今までドリップ式のコーヒーメーカーと電動ミルが置いてあった場所よりも占有面積は小さいように思います。
スタートは付属のパンフレット通りにすれば簡単です。
使用する水質の設定が少し面倒なだけです。これは循環系に蓄積していく石灰分の除去の目安を知らせるために必要な作業なので故障を避けるためにはきちんとしておくべきでしょう。
浄水器の水を使うのでそれに付属の試験紙を1分間浸したところ2つ目のマスまでピンクになったのでエスプレッソマシンの設定をそれに合わせました。
水のセットも前面で行ないます。この機種は操作もメインテナンスも全て前面から行うので非常に作業性に優れています。
満水になった水タンクをセットするのはいささか不安定なので、途中まで入れた状態でセットしてから給水口から追加で水を満水にした方が良いかもしれません。

いよいよコーヒーを淹れてみます。
最初はコーヒーの濃さを真ん中で抽出量を多めに設定して淹れてみました。
独特の大きな音がしますがミルの音は意外と小さく感じました。
使用した豆はドリップでお気に入りのカルディのブラジルスイートエスプレッソです。

しかし最初の抽出は失敗でした。薄すぎです。
次は抽出量を少なくし、濃いめに設定し直して再挑戦。

きめ細かなクレマが表面を覆う、お店でよく見るコーヒーが出来上がりました。
ボタンを押してから出来上がるまで20秒もかかりません。あっという間です。
ミルクと蜂蜜を加えて一口。
美味しい!
あの忘れられない懐かしい憧れの味が今ここにありました。
コーヒーが嫌いなママでさえも美味しかったというくらいですからね。
日本ではコーヒーに砂糖やミルクを入れずブラックで飲むのが普通のようになっていますが、世界的にはむしろコーヒーには砂糖とミルクを入れるのが一般的なようですね。特にエスプレッソの本場イタリアでは小さなデミタスカップに砂糖をたくさん入れて飲むのが当たり前になっているそうです。
白砂糖の害が知られるようになってから私も一時ブラックコーヒーに挑戦しましたが、相当高級なコーヒーでもブラックよりは砂糖とミルクを入れた方が何倍も美味しく感じます。今は白砂糖の害を気にして蜂蜜に変えてはいますが、、、
エスプレッソが基本のマシンですが、我が家ではレギュラーコーヒーがメインです。その最適設定を求めて豆の種類と抽出量、濃さ、ミルの粒度、湯温などを試行錯誤してみようと思います。
カフェラテやカプチーノは少し後になってからチャレンジです。フロッサーの掃除が少し面倒なようなので躊躇しています。
今は豆の種類で味がどう変わるかに最も興味があります。きっと豆によって設定値も微妙に変えないといけないのかもしれませんね。
とりあえず本場イタリアのエスプレッソ用の豆を準備してあるので今使用しているカルディの豆がなくなったら試してみましょう。

今朝はこんな設定で2杯分をマグカップ用に抽出してみました。
だいぶレギュラーコーヒーに近づいてさっぱりした飲み口になりました。抽出量が多過ぎたようでマグカップになみなみといっぱいになってしまいました。
コーヒー豆を豆ホッパーに入れておくだけで、コーヒー豆の計量をする必要もなく、ボタン一つで次から次へと自動でコーヒーが作れるのは初めての経験でとても快適です。
