福島の原発事故の原因も定かではなく、具体的な新たな安全策も採られないままに、原発建設を進めてきた過去と全く同じ姿勢でしゃにむに大飯原発の再稼働をしたことに憤りを感じながら、また変なことに気付いてしまいました。
原発大国といえばアメリカ、フランスが頭に浮かびます。
アメリカは104基、フランスが59基、日本の54基より多いですが、よく考えてみてください。
アメリカの面積は日本の25倍、フランスは約1.4倍ほどです。
ということは日本の方がアメリカやフランスよりも原発密度が高いことになります。
おまけに、アメリカの原発は地震がほとんどない東海岸側に集中していますし、フランスでもほとんど地震が発生しないところにあります。
それに対して日本では、活断層が至る所に走っていて、地震が発生しないところは皆無といっても良いでしょう。
そんな不安定な地盤の上に高密度で原発が建設されているのを皆さんどう思いますか?
以前からもさんざん指摘されていましたが、事故調の報告にもあるように、想定外の津波ではなく、地震そのもので事故に至った可能性もあるのです。
しかも先の福島第一原発事故で実証済みのお粗末な安全対策。
原発の専門家とされる誰一人として官邸に適切な助言をできる人間がいなかった事実には、世界が唖然としたことでしょう。原子力安全委員会や保安院は、単なる飾り物というか、原発建設を推進するために安全性をアピールするための宣伝機関だったわけです。日本の官僚が得意とする「やらせ」や箱物行政の典型ですね。ブレーキのない大型のタンクローリーを全速力で走らせているようなものです。でもその危険性はタンクローリーの比ではありません。
とても正気の沙汰とは思えませんよねぇ。
以前の計画では更に原発を増やしていこうとしていたのですから完全に気が狂っているとしか思えません。
国民も国民です。
平気で原発を建てさせておいたのですから同罪ですよね。
交付金とか寄付金とか、とにかくお金さえもらえればいいという輩が多数派のようで、安全は全く眼中にないようです。そんなのは本物の地域振興ではありません。麻薬漬けになっているのと同じようなものです。原発がなければ生きていけないなどという状況は異常です。
原発は一度事故が起きれば利益だ金だなどといっているどころではないのは福島の事故で嫌というほど思い知らされたはずですよね。地域振興どころか故郷が失われてしまうのです。
どうして地域振興を原発にしか求めないのでしょうか?国も原発にしか金を出さないのはおかしいですよ。
再生可能エネルギー関連で新たな雇用を作るよう応援すべきでしょう。
みんなが視野狭窄、思考停止状態に陥っているようです。
日本人って、どうも危機意識が希薄というか欠如しているように思います。
一つ間違えれば日本は人が住めない国になってしまうと考えないのでしょうか。
ずっと原発に反対してきた人たちは立派だと思います。
国や経済界などからきっと様々な妨害を受けたことでしょう。
でも自分たちというより子供や孫たちの時代のことを考えて頑張り続けてきたのでしょう。
自分さえ良ければ将来に負の遺産を残してもかまわないという自民党長期政権と同じ考えを、また続けてはいけません。次の時代をより良いものにする責務が我々にはあるのだと思います。