最近は現政権がらみの酷い事実が次々に判明し、国民は一挙に気付き始めたようですね。
私も情報を入手しようと朝日新聞の他に東京新聞を購読し、さらには週刊誌からもとdマガジンに登録、主としてサンデー毎日、週刊朝日、週刊文春、週刊新潮、週刊ポスト、AERA、週刊現代などを拾い読み、月刊誌の文藝春秋や世界などにも目を通したりと忙しくて大変です。
ですからどうしても単行本を読む時間もなくなり、直近ではこの3冊くらいしか読めませんでした。

基本的には以前に読んだ菅野氏の「日本会議の研究」をベースにした知識を肉付けしたかったという意図に沿って選択した本です。
それぞれとても内容のある面白い本だったのですが、特に面白いと感じたのは「日本会議をめぐる四つの対話」における菅野氏と白井聡氏との対談でした。
その中で、日本会議の思想部分が非常に浅く、ベースにあるのはスピリチュアリズムで言論での対抗は不能、対話不能という見解には大いに納得しました。彼らの活動のモチベーションは敵対セクトへの嫌がらせやハラスメントにあるという分析もなかなかでした。安倍首相が国会で野党議員の質問中に、「日教組!日教組!」とヤジを飛ばしていた姿とダブります。
これは私が常々考えていたいじめと共通する精神状態と同じではないかとも思いました。
自分にはできないことができてしまう優等生に対するコンプレックスがその根底にあるのではないかと感じました。
日本会議の目指すものはとても単純で、一昔前の「国体」を再構築すべしといった類いのものです。神である天皇を中心とした国家を作ろうというのですから現在の民主主義を真っ向から否定しているわけですね。
だから憲法を変えて、国民主権から国家主権にしようとしているわけです。
家族も国がその形を厳格に定め、各人が勝手な生き方をしないようにし、結婚も本人同士の同意だけではできなくなるでしょう。各人の自由な意志より国の意志が優先し、各人は国に尽くすことを義務づけられるでしょう。
そんな物凄いことが実は現政権下で静かに進んでいるのです。
安倍首相を筆頭に政権の大部分の閣僚が日本会議のメンバーであることは今やほとんどの人が知っている常識であると思っていたのですが、知り合いの人たちと何気ない世間話をしていると、意外と知らない人が多いようなので結構びっくりしています。
もし今後安倍政権下で憲法改正の国民投票が行われるとしたら、民主主義を捨てて戦前の国家主権に戻ることを問われている可能性があるのだという認識が必要です。一般の国民の人生に関わる重大なことなので軽々に考えてはいけません。政治は他人事ではないのです。